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鍼灸マッサージ室 ゆうせん

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治療後のひとりごと

膝の痛みの治療
25年1月26日

 

日曜日のこの日は膝の痛みでお悩みの患者様が2名続きました。

1人目は40代の男性でランニングやそこそこの距離の徒歩通勤を週に数回しているそうです。

また2人目は50代の女性患者様でマラソンの大会に数多く参加されている方です。

ともに膝蓋骨(膝のお皿)に痛みがあります。

まず2人とも変形性膝関節症という感じではなく、どちらかというとスポーツ障害的な要素が強そうだということ。

そして男性患者様は尿酸値が高く痛風の可能性もあると医師から言われているそうです。

<1人目の男性患者様のケース>

痛みは左膝の膝蓋骨上の外側下部あたりにあって歩行時もびっこを引いている状態でした。

そして膝を伸ばした状態で左下肢を挙上すると痛みだ出ています。

<2人目の女性患者様のケース>

痛みは右膝の膝蓋骨上半分に出ていて走行の着地時に痛みが出るそうで、こちらで検査するとパテラセッティングで違和感が出ています。

膝の痛みと聞くと変形性膝関節症や半月板損傷など関節そのもののによる痛みを連想しますが、膝蓋上嚢、膝蓋前滑液包、膝蓋下脂肪体、駕足、腸脛靭帯、大腿四頭筋付着部、膝蓋腱、膝蓋靭帯など使い過ぎで炎症を起こす部位がたくさんあります。

今回の2人の場合大腿四頭筋の使い過ぎで膝蓋骨の真上にある膝蓋前関節包に炎症が起きたのではないかと考えました。

治療としては大腿四頭筋を緩め、膝蓋骨周囲の動きを改善する施術を行いました。

男性患者様の下肢伸展挙上時の痛みは残りましたが歩行時の痛みは消失、女性患者様はパテラセッティングでの違和感は消失しました。

太ももの前にある大腿四頭筋の使い過ぎが原因の可能性が高いので、ストレッチなどで該当筋のリラックスを図るよう伝えて治療は終了しました。

右母指腱鞘炎の治療
25年1月23日

ファンケルシュタインテスト変法

この日初診で来室された50代女性患者様の主訴は右親指の腱鞘炎(ドゥケルバン病)です。

整形外科の診断やファンケルシュタインテスト陽性からも間違いないと思います。

整形外科のリハビリやその後接骨院に通ったそうなのですが症状に変化はなかったそうです。

親指(母指)の腱鞘炎は①短母指伸筋(親指を伸ばす)と②長母指外転筋(親指を広げる)が手背にある第一コンパートメントというスペースを通るのですが、使い過ぎで腫れたりすることで炎症が起きます。

上記したファンケルシュタインテストでも痛みでほとんど動かせない状態でしたので、痛みの出ている部分へのアプローチは控えて筋腹へ行いました。

短母指伸筋と長母指外転筋の位置を確認して先ずはあん摩マッサージで緩めていき、ある程度の段階で再びテストを行うと痛みはありますが症状は減少しています。

さらにそのままマッサージしてから鍼治療を行いました。

この患者様は鍼灸治療は初めてということでしたので、先ずは鍼を刺してすぐに抜く単刺という手技を行いました。

そして短めに5分ほど電気鍼(低周波鍼通電)を行い、最後は円皮鍼というはりのテープを貼って再度テストをすると先ほどよりも痛みは減少し動かせる範囲も広がっていました。

治療はこれで終わり、オーバーユースが原因であることやサポーターの使用、場合によってはステロイド注射やオペなども頭に入れておくことを説明して終了しました。

ある程度痛みを減少できたのでホッとしました。

坐骨神経痛の疑いのある患者様の治療
25年1月19日

仙腸関節

2年半ぶりに来室された60代の男性患者様の主訴は右臀部から大腿部前側への痛みで、坐骨神経痛ではないか?とのことでした。

以前は右腕へのしびれで何度か治療をしていましたが、今回は脚です。

お孫さんとバスケットをしてジャンプシュートで着地した際に転倒して、その後上記した痛みが出てきたそうです。

整形外科でレントゲンは撮ったそうですが異状はなく、後日大きな病院を紹介してもらい受診するそうです。

いろんな動きをしてもらったり検査をしたのですが、個人的な見解としてはヘルニアや狭窄症などの根性の坐骨神経痛ではなさそうです。(そもそも大腿部前は坐骨神経領域ではない)

トーマステストやボンネットテストが陽性であったことなどから腸腰筋、外旋六筋、骨盤など股関節周囲に原因がありそうな感じがします。

例えば仙腸関節障害による関連痛や中殿皮神経や大腿神経の絞扼なども原因として考えられます。

また大腿前側の痛みは臀部痛と一緒に出ることも、そうでないこともあるとのことですので原因が別という可能性もあります。

まず仙腸関節の調整や外旋六筋、腸腰筋のリリースで股関節のつまり感や動きがかなり改善したので、その時点で方向性としては間違ってない気がします。

電気鍼(低周波鍼通電)を含む鍼灸治療では中殿皮神経、外旋六筋、大腿直筋などを意識して行い、患者様の症状がかなり改善したとおっしゃてみえたので安心しました。

転倒の衝撃による股関節や仙腸関節への影響やその後の筋硬直などが原因ではないかと今は考えていますが、MRI検査などを待たないと何とも言えません。

右上肢の痛みとしびれ
25年1月16日

約5年ぶりに来室された40代の女性患者様の主訴は右上肢の痛みです。

昨夜は痛みでなかなか眠れなかったそうです。

痛みが出ていたのは肩関節後方、二の腕、前腕の親指側で親指と人差し指にしびれがあります。

レントゲンでは頚椎に異常がなくジャクソンテスト、スパーリングテストなどの徒手検査も陰性で頚椎が原因の可能性は低そうです。

痛みの出ている部位からは橈骨神経や腋窩神経の圧迫が考えられます。

あん摩マッサージ中もうつ伏せで右手をベッドの顔の横に上げた姿勢をしていたら痛みが出てきました。

こうしたことがら上腕三頭筋や肩甲骨後方の小円筋、大円筋などの緊張で橈骨神経や腋窩神経を圧迫している可能性が私の中では高まりました。

腋窩神経であればQLS(大円筋、小円筋、上腕三頭筋、上腕骨で構成される隙間)での圧迫が、橈骨神経であれば上腕骨近位部での圧迫が考えられます。

その辺りを中心にあん摩マッサージの後に電気鍼(低周波鍼通電)を含めた鍼灸治療を行いました。

患者様は最初よりは楽になったとは仰っていましたが夜の痛みがどうなるかが気がかりです。

そしてこの手の症状では先ずは頚椎に何か問題があるかを調べることが大切なので、念のためMRI検査をすることも伝えました。

もしこれらの検査で異常がなければ原因が特定しやすくなります。

腰部椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛の話
25年1月13日

話は3年と3か月ほど前になりますが、初診で60代の男性患者様が腰痛と主に右臀部痛で来室されました。

その時点では画像検査では異常なしだったとカルテには書いてあります。

初診患者様で鍼灸未経験だったにも関わらず電気鍼(低周波鍼通電)を行い、痛みは残りましたがある程度改善しました。

しかし翌日にまた来室され痛みが戻ってしまったとのことで、2回目はあん摩マッサージのみのコースであったこともあったのか、症状はあまり改善しませんでした。

そしてその患者様が今日3年3か月ぶりに来室されました。

その後の経過を伺うとやはり椎間板ヘルニアによる右坐骨神経痛だったそうです。

ただそれも半年後の検査では神経への圧迫もなくなり、症状もある程度改善したそうです。

実は椎間板ヘルニアは約70%は自然に消失します。

もちろんこれには個体差があり、椎間板の損傷の状態によっては改善しない場合もあります。

ですから仮に椎間板ヘルニアと診断されたとしても日常生活が送れるのであれば半年程度は手術ではなくマッサージなどのリハビリをしながら様子をみることが一般的です。

今回来室されたのは現在でも多少は右腰や臀部に痛みがあり、長時間の座位やその後の初動痛があるので治療にみえたとのことでした。

私はヘルニアが消失しているのであれば、それが原因の可能性は低いこと。

そして筋肉などその他にも原因が考えられることを説明しました。

特に長時間の同一姿勢などで腰の筋肉が疲労し内圧が高まって神経や血管を圧迫する腰部コンパートメント症候群や上殿皮神経などの絞扼痛が考えられるからです。

皮神経は簡単に言えば坐骨神経のような深部ではなく皮膚から浅い所を走行する神経のことで、坐骨神経のように運動と感覚両方支配するのではなく感覚のみです。

そしてこの痛みの原因の大半が筋肉による圧迫だと考えられています。

今回はそれに対する治療を電気鍼を含め行いました。

少しでも改善していればいいのですが・・・^^

インフルエンザに注意
25年1月9日

愛知県のインフルエンザの定点医療機関当りの報告者数が過去最高になったとニュースで流れていました。

実は5日(日)にタクシーで来室された患者様が運転手さんから聞いた話で、「この土日は救急外来の春日井市民病院や徳洲会病院は患者であふれていた」ということです。

多分発熱でインフルエンザではないかと言っていたそうです。

何度も病院に乗せて行ったそうなので間違いないでしょう。

予防で大切なのはマスクと手洗い・うがいですよね。

コロナ禍ではどこに行くにもマスクをしていましたが最近は仕事以外ではしていません。

今後は外出時にマスクをしようと思います。

右肩関節のだるさ/腋窩神経麻痺?
25年1月7日

後方四角腔(QLS)

この日来室されたのは趣味でボルダリングをされている30代の男性患者様です。

大体1~2ヵ月に一度のペースで通っていただいているのですが、今回は間が4か月空いています。

症状は右肩関節痛と腰痛です。

元々右肩関節は動かすと引っ掛かりが出ることがあり従来はその治療が中心でしたが、今回は加えて運動していると脇から上腕部がだるくなってくるとのことでした。

実際右上肢を横から上げて90°の高さで維持しようとするとだるさが出ています。

今回のようなケースで考えられる原因として頭に浮かんだのは①胸郭出口症候群の中の小胸筋症候群(過外転症候群)、②腱板損傷(特に棘上筋)、③腋窩神経麻痺(または絞扼)です。

個人の見解として先ずは肘から下に症状がないことから①の可能性は低いとしました。

次にだるさが出るという視点では②も③もあり得ます。

特に元々肩を動かすと引っかかるようなことがあり、これは棘上筋損傷などでよくある症状です。

ただ今回は脇の下から上腕部にだるさが出ることから場所がちょっと違う気がします。

そこで浮上したのが腋窩神経です。

腋窩神経は後方四角腔(QLS)という上腕骨、上腕三頭筋長頭、小円筋、大円筋で囲まれた肩後方にある狭い隙間を通るため、ここで圧迫されると麻痺やだるさが起こることがあります。

腋窩神経麻痺であれば腕を上げることができない、三角筋の筋委縮などがあるのですがそうした症状はありません。

従来から行っていた回旋筋腱板という肩関節のインナーマッスルへのアプローチに加えて後方四角腔(QLS)を意識したアプローチを加えて行うことにしました。

最初座位のままあん摩マッサージ中心に施術した段階である程度症状が減少したので、方向性としては間違っていないのだろうと思いその後鍼灸を行いました。

治療終了後の段階では症状は消失していたのですが、ボルダリング後にどうなっているかが問題です。

経過を見守っていきたいです。

新年のご挨拶
25年1月4日

あけましておめでとうございます。

昨年は多くの患者様にご来室いただき、おかげさまで何とか年が越せました。

心よりお礼申し上げます。

令和元年初日(5月1日)に開業して今年で7年目を迎えます。

これからも「痛みを少しでも軽く」をモットーに施術だけではなく、痛みや症状の原因を追究するため評価にもより力を入れていきます。

今年もよろしくお願い申し上げます。

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