猫背について

このページをご覧いただきありがとうございます。
鍼灸マッサージ室ゆうせん代表の山本眞幸です。

様々な痛みの原因になるのが不良姿勢です。
今回はその中でも特に肩こりや首こり、頭痛などと関係の深い「猫背」について一緒に考えてみたいと思います。

猫背とはどんな姿勢なのか？
その原因は？
対処法は？
 

当室に来室される方のお悩みのほとんどが「痛みを何とかして欲しい」ということです。

痛みの原因は様々で不良姿勢がすべてではありませんが、その姿勢特有の筋バランスの乱れも影響しています。

当室が姿勢を評価するのは美容目的ではなく痛みを和らげるためです。

従いまして

最初の目標・・・・筋バランスを整え、痛みのない（少ない）状態を目指します。

中長期的目標・・・予防のための姿勢改善

このようなスタンスで治療を行っています。

猫背にはいくつかのタイプに分かれています。

1. 腰から下には問題がない猫背
2. 反り腰の猫背（骨盤が前傾して腰椎の前弯が大きくなっている）
3. スウェイバックの猫背（股関節が前に出ていて足から腰の上までが前側にカーブしている）
4. 円背またはフラットバックの猫背（骨盤が後傾して腰椎が後ろ側にカーブしているまたは真っすぐ）

２３４は猫背と合わせて骨盤周囲へのアプローチが必要です。
（むしろこちらを優先した方がいいかもしれません）
 

ＢＣＤは股関節周囲筋のストレッチや運動で骨盤の動きを出してあげることが大切です。

１　壁を背にして立ち、踵（かかと）、お尻、肩甲骨を壁につけます。

２　あごを軽く引いて後頭部を壁につけます。

• この時後頭部をつけたままにするのがしんどかったすれば猫背です。

３　次にその状態で腰と壁の間に手のひらを差し込みます。

• この時手のひらがちょうど入るくらいが正常
• それ以上間が空いていたら反り腰
• 逆に手のひらが入らなかったら円背または腰の骨が真っすぐになっている「フラットバック」
• ​スウェイバックは鏡で見たり、誰かに横から見てもらい股関節が前に出ているか確認する。または踵の次に背中が壁につきます。

〇　大胸筋ストレッチ

1. 手のひらを正面に向けて肘を伸ばし、肩と水平の高さで壁に手をつけます。
2. その状態で息を吐きながら体を捻り大胸筋を伸ばします。
3. 呼吸を止めないように気をつけて２０～３０秒キープします。

〇　小胸筋ストレッチ

• 大胸筋の姿勢から腕の高さを約１２０度位にして同様に行います。

〇　前鋸筋ストレッチ

1. 立った姿勢でお尻に手のひらを当て力を抜きます。
2. 次にお尻を押してお腹を前に出します。
3. その状態で両肘を近づけ肩甲骨を内側に寄せます。
4. 呼吸を止めないように気をつけて２０～３０秒キープします。
5. 胸を出すと大胸筋が伸びてしまうので、お腹を出すイメージでやりましょう。

〇　後頭下筋群へのアプローチ

ストレッチもあるのですが個人的には自分でマッサージした方が早いです。

1. 仰向けに寝ます。（頸はこの状態が一番リラックスします）
2. 両手の２～４指で後頭部の頭と首の境目あたりを丁寧にマッサージしてください。
3. または後頭部を床につけたまま、あごを引くと（３０秒）後頭下筋群がストレッチされ、同時に首の前側の筋肉のトレーニングにもなります。

〇　胸椎を伸ばす

胸椎の後弯が強くなっているので伸ばします。

1. 仰向けに寝て肩甲骨の下あたりに丸めたバスタオルを入れます（ストレッチポールでの可）
2. その状態でバンザイして30秒
3. ２セットを目安にしましょう
4. バスタオルの太さを変えて調整してください

〇　肩甲骨を動かす

猫背では肩甲骨の内側が伸ばされて機能低下していますので動かしましょう。

1. 腕を大きく前回し、後ろ回しする（１０回づつ）
2. 両肩を後ろに引いて肩甲骨を近づける（３秒を５回）

その他は「肩こりのストレッチ」をご覧ください。
 

〇　おすすめはストレッチポール

猫背解消にはストレッチポールが効果的です。
首～骨盤にかけてのバランスを整え、背中が床にピタッとつく感じがして効果が実感できます。
最初は効果は数日ですが継続することで徐々に効果が長持ちします。

ただし圧迫骨折や著しい変形のある方へのご使用はお控えください。
また上記以外の高齢者には半円タイプの「ハーフ」をご使用ください。
 

詳しくは「ストレッチポールを使った治療について」をご覧ください。