痛みの評価方法についてー西洋医学と東洋医学

このページをご覧いただきありがとうございます。
鍼灸マッサージ室ゆうせんの山本眞幸です。

このページでは痛みやお悩みを改善させるために欠かすことができない評価方法についてお話したいと思います。

特に鍼灸はもともと東洋医学から長い年月を経て進化してきた治療法ですので、現在の医療の中心である西洋医学とは異なる面もあります。

また東洋医学の中にも様々ないろんな考え方やあります。

当室の考え方を踏まえて考えてみたいと思います。

鍼灸やマッサージ、整体などの手技療法は個々に違いはありますが、基本的に慢性の疾患が治療の対象になります。

• 捻挫や打撲は骨に異常があるかをレントゲンなどで診断する必要があります。
• ぎっくり腰でも脚にしびれや感覚の異常があれば椎間板ヘルニアなどの疑いがあり、画像での診断が必要です。
• 肩の痛みでも腱板断裂や石灰沈着性腱板炎などは病院での治療を優先する必要があります。

このようなケースでは先ずは医療機関での診察や治療を優先する必要があります。

坐骨神経痛などは全てヘルニアが原因ではありませんので、手技療法で改善することもできます。
しかし先ずはヘルニアがあるか否かを診断する必要があります。
 

上記した腱板断裂や石灰沈着性腱板炎など医療機関を優先すべき症状か否かを「ドロップアームテスト」などで判断します。

その結果治療対象であれば、下の写真のような動作を行います。

1. 6つの動きにはそれぞれ働く筋肉が異なるので、どの動きで痛みが出るのかを評価します。
2. 次に様々なポイントを触診しながら動かしてもらう誘発動作を行い、痛みの原因を見極めます。

​大切なことは「痛い場所だけが原因ではない」ということです。

鍼灸マッサージ室ゆうせんは筋・筋膜や関節などの痛みは西洋医学的に、体調全般に関しては東洋医学的な評価を加えています。

評価の基本は問診です。

疲れがたまっている、冷えがある、お腹の調子がわるい、イライラする・・・
こうしたことを伺うことで、大まかに予想することができます。
 

写真にあるように左右の手首のところに各３つ、計６つのポイントがあり、それぞれに五臓が割り当てられています。

ここに２～４師指を左右同時にあてて脈を診て、五臓の状態を判断する東洋医学の基本です。
ただ同じ患者を診ても鍼灸師によって判断が違うことがよくあります。

私は「脈の強弱」「浮いてるか沈んでるか」などで「虚弱」（気などが過剰か、不足か）を判断する程度にしています。
 

おへそを中心に五臓が割り当てられています。
腹診はある程度慣れてくると脈診と違い、施術者による見解の相違があまりありません。

腹診は軽く押した時の圧痛やしこり、ふにゃふにゃした感じ、冷感などで判断するので客観的だと思っています。

当室では腹診を重要視しています。

体内の不調が体表に現れることがあります。

特に重要なツボ（経穴）がある手先や足先、首回りなどの圧痛などから肝心脾肺腎の状態を判断します。