肩こりでマッサージや鍼灸をしてもすぐに戻ってしまうのはなぜ？

痛みや張り感のある場所にしか施術していない

• 肩こりは仕事中などの猫背などが原因で、重たい頭を首から肩甲骨にかけての背中側の筋肉で支える負担が大きくなるために起こることが多いです。
• しかし猫背は胸などの前側の筋肉が収縮している状態なので、ここをそのままにしておいたら当然の結果としてすぐに戻ってしまいます。
• また同様に背骨沿いの背筋（脊柱起立筋）や対になっている腹筋などの筋疲労やバランスの乱れ、骨盤の前傾や後傾なども猫背の原因になっています。
• こうした痛い場所以外にある原因にもアプローチしなければすぐに元に戻ってしまいます。

​肩こりの原因や姿勢は一人ひとり違いますから丁寧に痛みを評価する必要があります。

​また、これらを解消するためには１度の施術では難しく時間がかかりますが、「戻りにくい体」にするためにはとても大切です。

施術者がセルフケアの大切さや方法を伝えていない

• 肩こりに限らず痛みを取るのは最終的には痛みを抱えた方ご自身の体です。
• 例えば素晴らしいゴッドハンドに治療してもらっても、翌日に足を組んで猫背で仕事をしていたらすぐに元に戻ってしまいますよね。
• どこが原因で、どうすれば予防できるのかやその方法などをしっかり説明してくれる治療院を選ぶことが大切です。​
• ろくに説明もせず継続的な通院を促したり、回数券をＰＲするような治療院はやめた方が無難です(^^ゞ

​ご承知だとは思いますが、セルフケアを継続的にしているか否かでは「戻り」がかなり違ってきます。

痛みや張り感がひどくなってから施術を受けている

• ひどくなる前には何かしらの「前ぶれ」があります。
• 例えば「肩が重く感じたけど寝たら治った」とか「お風呂に入ったら治った」「体操やストレッチをしたら治った」など
• 人の体は良くも悪くも今の状態を認知していて、つらい状態が長く続けば元に戻ろうとする働きも強くなります。
• ですからそうなる前の「前ぶれ」を感じた時点で施術を受ければ、「戻り」があってもいい状態が長持ちします。

​月に１回の施術であれば、お仕事などでの忙しい時期（月末や締め日、決算、夏休みなどで子供や孫の世話があるなど）が終わってからではなく、その前に施術を受けて忙しい時期はストレッチなどセルフケアに注力した方が良いのではないかと思います。

また時間的、金銭的に可能ならば最初の数回（３回くらい）は間隔を開けずに、戻り切ってしまう前に次の治療を受けることをお勧めします。
そうすることで回復がより早くなります。
 

環境的な要因が変わらない

• 肩こりの原因は仕事や日常生活に起因していますので、そこが変わらなければ戻りが早くなってしまいます。
• 仕事や職場を変えることはできないので、仕事の合間に体を動かしたりして同一姿勢や眼精疲労を少しでも少なくする努力が必要です。
• 悩み事やストレスがある場合は解決が難しければ、自分なりのストレス解消法を見つけて気分転換することも大切です。
• 特に自律神経の乱れ（睡眠、食欲など胃腸症状、お通じが代表）がある場合はリフレッシュと規則正しい生活スタイルにすることが大切です。

​また適度な運動やストレッチなどをするかしないかでは戻りが全然違ってきます。ご自身でのセルフケアが大切です。