春日井で腰痛・肩こりの整体なら
鍼灸マッサージ室 ゆうせん
愛知県春日井市の鍼灸マッサージ室ゆうせんの山本眞幸です。
このページでは「体を捻ると痛い腰痛」(回旋型腰痛)について考えてみたいと思います。
腰痛でお悩みの患者様の訴えとしては「前屈(前かがみ)」や「回旋(左右に捻る)」がやはり多いです。
日常動作では後ろを振り向く、車から降りる、歩行時にも回旋動作があります。
またゴルフやテニスなどすべてのスポーツでも回旋は重要になります。
「そんなの腰が動くんでしょ」って思っていませんか?
実は体幹の回旋に関しては腰(腰椎)はほとんど動きません
動くのは腰の上下にある胸椎(胸郭)と骨盤(股関節)です。
右回旋では・・・
先ず脊柱の動きに関しては
腰椎は左右に5°しか捻ることができません。
しかし胸椎が40°回旋できるので、胸腰椎としては45°回旋できます。
ですから胸椎の柔軟性がなければ、その分腰椎が余分に動くことになり腰痛につながります。
また立位で体幹を回旋すると(後ろを振り向く)肩の位置が普通なら大体90°ちょっと回ります。
胸腰椎が45°ですから残りは股関節を含む骨盤の回旋によって行われます。
約50%は骨盤の動きなんです。
起きている時間の80%が猫背姿勢になっているという報告を目にしたことがありますが、猫背は胸椎が後弯して脊柱起立筋や広背筋といった背中の筋肉は伸ばされたままです。
回旋動作にはこれらの収縮が必要なのですが、日ごろから伸ばされっぱなしで収縮力が弱くなり柔軟性が低下しています。
また胸椎には肋骨があり胸郭を形成して、肩甲骨~上肢や骨盤とも筋肉で直接つながっています。
胸椎・胸郭の可動性が低下すればその分腰椎で代償することになり腰痛につながります。
腰椎がほとんど動かないので股関節を含む骨盤の動きがとても重要になります。
体幹の回旋では骨盤が回旋方向にスライドし、回旋側は後方に捻られ、反対側は前方に捻られます。
このため股関節~下肢が捻られることになります。
つまり骨盤の回旋には下肢の動きが大きく関わってきます。
上の図は体幹左回旋時の股関節~下肢の動きになります。
少しわかりにくいかもしれません。
簡単に言うと
体幹を左に回旋すると右側では
補足
右骨盤の前方回旋では本来股関節や下肢は内側に捻られます(内旋)
そのため骨盤の回旋によって相対的に股関節以下が外旋されることになります。
左側では
補足
左骨盤の後方回旋では本来股関節や下肢は外側に捻られます(外旋)
そのため骨盤の回旋によって相対的に股関節以下が内旋されることになります。
こうした正反対の動きが左右の骨盤・股関節・下肢で起こります。
この連携が「運動連鎖」です。
スポーツでの投球やラケットを振る、ボールを蹴るなどの動作は体幹の回旋を肩関節や股関節を通して腕や脚に伝えることでパワーが発揮されます。
体幹の回旋が十分にできなければその分肩関節や股関節の負担が増して様々なスポーツ障害の原因になります。
運動前の準備運動では体幹の柔軟性を出し、運動後のクールダウンでは疲労を取り除くことは怪我予防のためには欠かすことはできません。
ここまでのことを踏まえて、回旋で痛い腰痛の原因を考えてみたいと思います。
体幹の回旋には以下の2つの働きが特に重要になります。
側腹部の表層にあるのが外腹斜筋で、その奥にあるのが内腹斜筋です。
この2つの筋肉は体幹の回旋に大きく関わっていまが、その働きが少々ややこしいんです。
まず外腹斜筋は第5~12肋骨の外側から骨盤とお腹に付着し
例えば左外腹斜筋は右回旋に働きます。
それに対して内腹斜筋は骨盤とお腹から第10~12肋骨の外側に付着し
例えば左内腹斜筋は左回旋に働きます。
つまり外腹斜筋はと内腹斜筋は同じ位置にありながら働きが逆なんです。
腹筋群は筋力が低下し上手く作用しないケースが多くみられます。
背中の一番表層にあるのが広背筋で、人体で最大の面積を誇っています。
から始まり
に付いています
脊柱や骨盤から腕に付着する広背筋は
こうした働きがあります。
特にスポーツでは体幹の力を上肢に伝える重要な役割があります。
体幹の回旋に関しては反対側の大臀筋・外側広筋と筋膜ライン「ファンクショナル・ライン」を形成し
連携して収縮や弛緩を行います。
骨盤の回旋は下半身では
主にこの働きによって起こります。
股関節に付着している筋肉はすごく多くてすべては紹介できません。
ただ言えることは外旋筋の方が数が多くて強力で
股関節は外旋しやすくなっている
ってことです。
つまり内旋動作の制限因子になりやすいんです。
その代表格が大臀筋と外旋六筋になります。
こうした働きをしています。
中でも大臀筋は股関節最大の筋肉で反対側の広背筋と「ファンクショナル・ライン」でつながり
体幹の回旋動作に大きく関与しています。
大臀筋の奥あるのが中臀筋で、そのさらに奥にあるのが小臀筋です。
ともに歩行時など片足で立っている際に骨盤を平行に保つ働きがあります。
この2つの筋肉は前部と後部で働きが違い
同じ筋肉が前後で逆の働きをしています。
特に前部は内転筋群とともに股関節の内旋に関わっています。
姿勢が腰痛の原因になることはわかりますよね。
特に不良姿勢では「縮んだままになっている部分」(短縮固定)と「伸ばされたままになっている部分」(伸張固定)があるため姿勢が乱れています。
例えば猫背では短縮固定が大胸筋や小胸筋などの胸の筋肉、伸張固定が背中の大小菱形筋や脊柱起立筋になります。
また反り腰では短縮が股関節前側の腸腰筋や大腿直筋、腰部脊柱起立筋で伸張が大臀筋やハムストリングス、腹直筋などになります。
こうしたそれぞれの姿勢特有の筋バランスの乱れが回旋型腰痛の原因になるケースもあります。
鍼灸マッサージ室ゆうせんでは治療で一番大切なのは原因を見つけることだと考えています。
そのため施術時間以外に最大で30分程度お時間をいただいて、しっかりと評価しています。
この時点で主な原因が「腰から上にあるのか?」「骨盤から下にあるのか?」を判断します。
そして誘発動作という評価法を使い、痛みの原因を見極めています。
当室は鍼灸やマッサージを中心に筋膜リリースや運動療法、ストレッチポールなど痛みに応じた様々な手技を用いて施術しています。
マッサージは一番気軽に受けていただける施術方法でリラクゼーション効果も高いです。
特に姿勢のところで説明した「短縮固定(縮んだままの筋肉)」へのアプローチに適しています。
ただし「伸張固定(のばされたままの筋肉)」へは十分ではありませんので、運動療法などを加えていきます。
当室は「あん摩マッサージ指圧師」というマッサージの国家資格者による施術です。
鍼灸はマッサージと比べると苦手な方もいて少しハードルが高いですが、鎮痛効果が高いです。
特に「短縮固定」された筋肉を緩めるだけではなく、低周波鍼通電法(電気鍼)では伸張固定された筋肉を収縮させることができるので治療効果が高くなります。
筋肉を包んでいる筋膜へのアプローチを主な目的にしているのが筋膜リリースです。
当室ではツールは使わず手指や手のひらで行います。
しわになった筋膜を伸ばしたり、癒着している部分をはがしたりする手技で、マッサージと似たような手技もあれば、筋膜のつながり(筋膜ライン)を使ってアプローチする手技もあります。
マッサージの効果をより高めるために行っています。
姿勢の乱れが大きいケースや胸椎、胸郭などが原因のケースではストレッチポールを用いた治療を加えていきます。
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