春日井で腰痛・肩こりの整体なら
鍼灸マッサージ室 ゆうせん
愛知県春日井市の鍼灸マッサージ室ゆうせんの山本眞幸です。
このページでは腰痛で一番多いと思われる「前屈(前かがみ)で痛い腰痛」について考えてみたいと思います。
なぜ多いかと考えると、そもそも目が前を向き体の前で作業することが多いし、可動域も他の動きより圧倒的に大きい。
日常動作の中で床の物を拾う、顔を洗うなど体を前かがみにすることが多いから無理もありませんね。
「そんなの腰が曲がるんでしょ」って思っている方も多いと思います。
もちろん腰は動きますがそれだけではなく、頭から足まで全身を使った動作なんです。
下から見ていくと・・・
全身の動きなんですが、特に脊柱と股関節の柔軟性がとても重要になります。
先ず脊柱の動きに関しては
腰椎は50°しか前屈できません。
もし体幹の前屈動作が腰椎だけで行われるなら会釈くらいしかできません(^^)。
上の右の写真のように前屈できるのは腰椎以外が協力して一緒に働いているからです。
特に脊柱に関しては胸椎が重要で、ここが35°前屈できるので、胸腰椎としては85°前屈できます。
胸椎は頚椎や腰椎とは違って肋骨があり胸郭を形成しているため硬くなりやすいんです。
ですから肩甲骨を含む胸郭・胸椎が硬くて柔軟性がなければ、その分腰椎が過剰に動く必要があり腰痛につながります。
前屈動作で胸椎以外にもう一つ大切なのが骨盤の動きです。
ちなみに骨盤の動きのほとんどは股関節になります。
腰椎と骨盤(股関節)の動きには腰椎骨盤リズムというものがあります。
これは簡単にいうと、「腰椎と骨盤は一緒に動く」ってことです。
個人差がありますが・・・
先ほど胸椎と腰椎で85°前屈可能と書きましたが
そこに股関節の動きが加わることで胸が膝に近づくような大きな前屈動作になります。
ですから
こうしたことをチェックすることが重要になります。
前屈型腰痛の患者様で当室で多いのはBの股関節が硬いタイプです。
例えば写真のように
体幹を前屈させる際には足関節が底屈して、脚やお尻が後ろ側に動かないとできません。
足首が硬いと脚やお尻の後方への移動が十分ではなく、上記した腰椎骨盤リズムが乱れます。
ここまでのことを踏まえて、前屈で痛い腰痛の原因を考えてみたいと思います。
体幹の前屈には以下の3つの働きが特に重要になります。
この動きに大きく関係するのが「スーパーフィシャル・バック・ライン(SBL)」という筋膜ラインになります。
体幹の前屈動作は体全体が連携して初めて可能になりますので、当然筋肉も連携します。
特に前屈では伸張される体の後面にある「スーパーフィシャル・バック・ライン」が大切です。
このライン上のどこかに柔軟性のない筋筋膜があれば腰痛の原因になります。
特に原因になりやすいのが太ももの裏のハムストリングスになります。
膝より上の筋膜は伸張されるのですが、足関節の底屈により膝から下だけが逆の働きになります。
そのためハムストリングスは上下から引っ張られて大きな負担がかかります。
ハムストリングスは骨盤を後傾させるので、体幹前屈動作の制限因子になりやすいんです。
また前屈には腰椎だけではなく胸椎の動きも必要になります。
そのため脊柱沿いの脊柱起立筋とその奥にある多裂筋の柔軟性が必要です。
腰部ばかり注力しがちですが、胸椎の可動が悪ければ腰の負担が増し痛みにつながります。
ふくらはぎの下腿三頭筋(腓腹筋とヒラメ筋)とすねの前脛骨筋は足関節の動きに関わり、冒頭で説明したようにここが硬いとお尻の後方への移動が制限され前屈の原因になります。
特に表層にある腓腹筋は膝の上に付着しハムストリングスとつながっているため、腓腹筋の硬さはハムストリングスに大きな影響を与えるので重要です。
胸腰筋膜は腰背部の表層にあり、ほとんどの腰の筋肉とつながるだけでなくお腹、背中やお尻の筋肉ともつながっています。(赤で囲ったひし形の部分です)
胸腰筋膜は表層では
これらと直接連結しています。
そして胸腰筋膜は表層と深層に分かれていて、深層では体幹のインナーマッスルの多裂筋や腹横筋、そして脊柱起立筋、腰方形筋などもつなげています。
つまり背中全体とお腹の表層と深層が全部この筋膜でつながっています。
このように胸郭や股関節の動きが悪いために腰椎や腰部筋が過剰に動く必要があり腰痛を発症します。
当室は鍼灸やマッサージを中心に筋膜リリースや運動療法、ストレッチポールなど痛みに応じた様々な手技を用いて施術しています。
ただ治療で一番大切なことはしっかりと痛みを評価することだと考えています。
お話を伺うことはもちろん、痛みの出る動作や関節の動きなどを評価して原因を絞っていきます。
マッサージは一番気軽に受けていただける施術方法でリラクゼーション効果も高いです。
特に「短縮固定された筋肉(縮んだままの筋肉)」へのアプローチに適しています。
ただし「伸張固定された筋肉(のばされたままの筋肉)」へは十分ではありませんので、運動療法などを加えていきます。
当室は「あん摩マッサージ指圧師」というマッサージの国家資格者による施術です。
鍼灸はマッサージと比べると苦手な方もいて少しハードルが高いですが、鎮痛効果が高いです。
特に短縮固定された筋肉を緩めるだけではなく、低周波鍼通電法(電気鍼)では伸張固定された筋肉を収縮させることができるので治療効果が高くなります。
筋肉を包んでいる筋膜へのアプローチを主な目的にしているのが筋膜リリースです。
当室ではツールは使わず手指や手のひらで行います。
しわになった筋膜を伸ばしたり、癒着している部分をはがしたりする手技で、マッサージと似たような手技もあれば、筋膜のつながり(筋膜ライン)を使ってアプローチする手技もあります。
マッサージの効果をより高めるために行っています。
姿勢の乱れが大きいケースや胸椎、胸郭などが原因のケースではストレッチポールを用いた治療を加えていきます。
ポールの上に仰向けに乗って10分ほどゴロゴロするだけなので簡単で、効果もすぐに実感できます。
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